第186回仏滅会報告

 大阪梅田のパブ・シャーロックホームズで、12月5日に2010年の最後の仏滅会が開催されました。

 山口敬多氏作成の美しい席札に従って着席。まず最初に平賀三郎氏より平成22年度の関西支部事業報告がありました。紙幅の都合上詳しくはWEJ393号を参照してください。

 続いて政策研究大学院大学助教授の鬼丸武士博士の研究発表「滝壺からベーカー街に至る間ホームズは何処で何をしていたか」がありました。鬼丸氏は中学生の頃から長年最年少会員として活躍してこられました。今回のテーマは鬼丸氏の専攻分野のひとつである英国の政治警察の研究とも関連があります。

 1891年5月から1894年3月までの例の空白の3年間は、ホームズ自身の弁では、2年間チベットにおりその後ペルシャ、スーダンのハルツーム、南仏モンペリエにいたとのことでありますが、真実は別にあるのではないかという考察です。鍵になるのはホームズが兄のマイクロフトとは連絡をとっており資金援助も受けていたということです。

 マイクロフトはギリシャ語通訳で、ときとして英国政府そのものとなる人物である表現されている得体のしれない人物でもあります。ホームズの弁による滞在場所は英国にとってきな臭い場所ばかりで、しかもイギリスにとって最も重要な場所であるインドに行っていない筈はなかろう。インドでは本国に先駆けて政治情報警察(スペシャル・ブランチ=高等科)が成立しており、情報収集にたけた民間人ホームズが英国のために秘かに派遣され、インドを策源地として暗躍していたのではないか。ただ外務省へのホームズの報告書さえ見つかれば…。以上がロンドンのキューガーデンの公文書館に日参した鬼丸博士の結論でありました。虚々実々の楽しい研究発表でありました。

 ティーブレイクと参加者の近況報告のあとは、恐怖の「ホームズまるわかりクイズ」です。出題者は相宅史子さん。ホームズゆかりの多彩な景品はよりどりみどりということでありますが、問題たるや超難問ばかりです。一例が「アルタモントがフォン・ボルクの手下として働いたアイルランド南海岸の町の名は」…知るかそんなこと。さすがこの問題は回答者ゼロでした。出題した後の相宅さんの鬼のようなほくそ笑みと鼻歌。計34問が終わった後はみんなぐったりでした。もっともさすがホームズクラブ会員。結構、高回答率で、楽しい景品をせしめました。

 記念撮影の後、納会の開始。ひさしぶりの参加となった新野英男氏の乾杯の音頭で楽しい宴会となりました。いつまでも名残は尽きませんが、よりよい来年の活動を目指して、お開きとなりました。 

参加者:田村 智子  渡辺利枝子  田村 耕三 

    平賀 三郎  翠川こかげ  鬼丸 武士 

    相宅 史子  三宅 俊行  出嶋美千子

    西岡 知恵  見吉 時枝  西田 千穂 

 

 

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