関西支部221回仏滅会開く

「友あり遠方より来る。また楽しからずや。」JSHCはもとより、会員制のクラブで大会や記念会を開くときの真髄はこの言葉に尽きるだろう。

 第7回の大会を初め、合計7回の全国大会を担当した関西支部が平成28年2月21日に第221回記念仏滅会を開催した。故小林司さんから「東京に置くのは事務局、各地で自由にホームズを語る組織を作って大いにホームズを語って下さい」とのお勧めがあり、京都市の局長さんを務められた清水武彦さんが中心となって関西支部を設立して34年、ついに仏滅会と名付けた例会が221回に達したのである。「継続は力なり」と言うが、ただ継続しただけではなく、その間に300件以上のオリジナルな研究発表が行われていることは、おそらく世界でも例をみないと思われる。

 221回記念仏滅会は、関西在住の会員はもとより、遠方の会員や元会員が集い4部構成で行われた。それを221A、221B、221C、221Dと名付け、会費も2210円である。実行委員長は大阪弁護士会副会長を務めた弁護士の大川一夫会員、参加55名で内容・運営ともに盛会のうちに終了し、実行委員長は「あのような楽しい一日を送れましたのは(中略)何                   より参加者が知的ユーモアと遊びの精神に満ち溢れていたからこそです」と評価している。

 221Aは221回を数えた仏滅会としての記念行事で、平賀三郎代表から「仏滅会の221

回」として、今までの長く充実した足取りを報告した。続いて参加者の内、第1回仏滅会出席者2名を紹介して代表者から挨拶があった。続いて最近の仏滅会を盛り上げた幹事8人、研究発表者14人、皆勤者5人、関西支部ホームページでの執事、会員証作成者がそれぞれ紹介され、代表者にインタビューした。進行も、インタビューも、型にはまったものではなく、それぞれユーモアと機知にとんだものであった。

 221Bは会員の研究発表、今回は篠田典子会員から「初期アガサ・クリスティーとホームズ」と題して、新しい知見を加えた発表があった。また10人の遠来の参加者を紹介し、インタビューが行われた。3月18日封切予定の映画「Mr.ホームズ、名探偵最後の事件」の配給会社の人も出席し、全国の上映予定の紹介もあった。

221Cは、ミステリ作家綾辻行人氏と、京都大学の先輩で京大ミス研初代事務局長でもあった大川実行委員長の対談「綾辻行人・ミステリの魅力を語る」で内容の高い対談となり、ミステリファンにはたまらない時間となった。

 ホームズ研究と会員相互の親睦がJSHC活動の二大目的、研究色の強い時間に続いて、221Dは懇親夕食会である。綾辻氏も終始出席され手品も披露していただいた。開会の挨拶は四国から参加された古参会員の中嶋顯さん、この方は丸亀大会の実行委員長も務めた。続いて開宴の乾杯は九州から参加された会員の前田祐子さん、この方はJSHC事務局の登録番号が221である。その他インタビューの中で愛車に221のナンバープレートをつけている人が5人明らかになった。スピーチを作家の望月麻衣さんと、神戸市外大の指昭博教授にお願いし、和やかな歓談が続いた。

 記念品は、英国のパブのなどジョッキにならった221mlの所に線を引き、正典記載のとおりの真っすぐなパイプを口にしたホームズの横顔をあしらったビアジョッキである。限定120個 のもの、参加者全員の他功労者には2個配られた。当日参加者以外は手に入らない品である。                       (平賀 三郎)

             

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