5月の話題

新緑の軽井沢で充実した追分フォーラム開く

 第23回を迎えたフォーラムは、新緑の軽井沢で充実したひとときを過ごした。

 世界で2番目に建立されたホームズ像の元で行うフォーラムであるが、そもそもは関西支部の故松下了平さんが『熟考シャーロック・ホームズ』の中に「ホームズ庵」との一文を寄せ、「シャーロッキアーナが知的思考の遊戯であるとすれば、ホームズ庵の辺りこそ、ホームズの記念碑を建てるにふさわしい唯一の場所ではあるまいか」と書いたのが発端である。「追分にホームズの記念碑を」との提言が最初に活字になったのである。

 その後、クラブ主宰者の故小林司さんがこれを推進し「碑」が「像」となってクラブ内建立が4提案された。一部のグループから反対論が出されたが、軽井沢ゆかりの作家など大多数の支持と募金のもとに建立された。さらに松下さんから「年に一回ぐらいはホームズ像の前で集まりたい」との発議があり、関西支部がお世話をして四半世紀、今日に続いている。

 今回も5件の研究発表が行われ、その中には全国大会や各種のカルチャーセンターに決して負けないレベルのものがあり、充実していた。またJSHCの会則に「ホームズ研究」と「会員の親睦」がうたわれているが、昼の研究発表と共に、夕食後中島校長寄贈の足利市の名産COCOワインや参加者持ち寄りのトカイワインなどの盃を手に、ホームズ談義を深夜まで語り合った。シャーロキアンにふさわしい行事が続けられている。

 今回の特記事項として、地元からの参加者で「子供の時に延原謙さんを見かけたことがる」方がおられたこと。例年通りフォーラム終了時に平賀三郎、鈴木利男、佐野真一の3会員が、FM軽井沢に出演し、約30分にわたってそれぞれが研究発表した内容をトークした。また平賀さんが軽井沢新聞社から延原謙氏と軽井沢、追分フォーラムなどについて取材を受けて、5月15日発行の同紙5月号の「軽井沢物語」として掲載された。

 2日目終了後、有志で後夜祭を開き、群馬県の大理石村ロックハート城内のホームズコーナーを見学後、群馬県川場村のSLホテルに投宿、翌日はSLD51に乗車後、太田市の日本スネークセンターを訪ね、今回佐野真一さんが《まだらの紐》の毒蛇の研究を発表した件に関して、実地検証を行った。

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