2018年平成30年2月の話題

 

 2017年発行のWEJには、毎号新しいホームズ研究が発表され、紙面はまさに充実の一語に尽きる。

支部創立35年を経た2017年の関西支部では毎回の仏滅会で会員から充実した新しい研究が発表された、世界のホームズ研究の実績を上積みしている。その概要は「2018年1月の話題」で報告したとおりである。

一方で、、毎月発行されている機関紙WEJでも、毎月数編の会員による論文が単独で、また連載で掲載されており、ホームズ研究の進化に大きく寄与している。これをとりまとめて報告し、一連の優れた先行研究を知ることは新しい研究を進めるのには不可欠であり、これを参照することは得難い研究資料となると思われる。

〇471号(2017年1月6日発行)

 レビュー:シャーロック・ホームズ紀要2016(福嶋 賛)

  2017年12月10日に発行されたSH紀要23号の掲載論文8編の概要と紹介。

〇472号2017年2月12日発行)

 『ストランド・マガジン』の挿絵221Bの謎を追う(補(真下庄作)

  同名の連載論文の補として、1891年〜1930年発行号の表紙のコピー20枚を報告。

 ホームズとエンゲルス(太田 隆)

  シャーロック・ホームズの資本論』の余聞

  ホームズとエンゲルスの比較を試みる

 221Bで地震保険を考える(2)中山共子)

  地震保険の適用について221Bを例として考える。

〇473号(2017年3月14日発行)

 シャーロック・ホームズと馬車(1)(山原翔太)

  ホームズの時代で欠くことのできない馬車について当時の社会の中で考察する。

〇474号(2017-4/14)

 シャーロック・ホームズと叙述トリック(大川一夫)

  京大ミス研の議論の中で確定していった「叙述トリック」の概念について解説。

 ホームズとワトソンが愉しんだウィスキー?(見吉時枝)

  ホームズもワトスンもあまりウィスキーの銘柄とはこだわっていないので、ロンドンで一般的にりゅうつうしていたウィスキーに迫ろうとする。

シャーロック・ホームズと馬車(2)(山原翔太)

  仏滅会で発表したものを論文化した連載第2回。正典には書かれていないがロンドン中の約25000頭の馬の落とし物が毎日約10000トンあったとの事、まさに大問題である。

六つの署名(その11・嵯良樟次)

 当時のロンドンの社会で根ざしたホームズパスティシュ連載第1回

〇475号(2017年5月6日発行)

 ホームズ発展主義と原理主義(11・平賀三郎)

  日本人に期待されている「バリツ」の解明があまりすすまないことを指摘すると共にコナン=ドイルの伝記類の問題点を指摘。

 ホームズとワトスンが愉しんだウィスキー?(見吉時枝)

  連載第3回、英国でもワインやブランデーが好んで飲まれていたが、ブドウに害虫の被害が発展し、代わってスコッチウィスキーが、普及した時代に論及。

 名前を巡る冒険(1・太田 隆)

  聖典に登場する名前についての考察。

〇476号(2017年6月18日発行) 

 シャーロック・ホームズと馬車(3)(山原翔太)

  仏滅会発表を論文化しWEJに連載した3回目

 ホームズとワトスンが愉しんだウィスキー?(見吉時枝)

  いよいよ佳境に入るウィスキー研究。いよいよ候補の絞り込みに入る。

〇477号(2017年6/月18日発行)

 アガサはホームズに敬意を表する(長谷川明子)

  追分フォーラムの口頭発表の論文化。引退に関する記述から、ホームズとクリスティとの共通点などを考察

 ホームズとワトスンが愉しんだウィスキー?(見吉時枝)

  ブレンドウィスキーの人気銘柄をつぶさに探索して追究

 シャーロック:ホームズと馬車(4)(山原翔太)

  仏滅会での口頭発表を論文化して連載した第4回。多くの人と馬で溢れかえっていたロンドンを考察

〇478号(2017年8月5日発行)

 名前を巡る冒険(2)(太田 隆)連載第2回

 ホームズ原理主義と発展主義(12)(平賀三郎)

  平賀氏によるホームズ講座連載12回

 ジェームズ・モーティマー医師をめぐる謎(一)(中尾真理)

  仏滅会で口頭発表したものを論文化した連載第1回

 六つの署名(その11・嵯良樟次)

  パスティシュの連載第11回

〇479号(2017年9月10日発行)

 ジェイムズ・モーティマー医師をめぐる謎(二)(中尾真理)

  仏滅会発表の論文化連載第2回。

 緋色の検索(1)(吉本研作)

  仏滅会発表の論文化連載の第1回

 ホームズとワトスンが愉しんだウィスキー?(見吉時枝)

  連載第6回、当時から有名であったウィスキーを吟味

 ホームズ原理主義と発展主義(13)(平賀三郎)

  ホームズ学講座の連載第13回

〇480号(2017年10月14日発行)

 《青い紅玉》再考(平賀三郎)

  仏滅会で口頭発表した《青いカーバンクル》の翻訳に関するホームズ学の連載第1回

 ジェイムズ・モーティマー医師をめぐる謎(三)(中尾真理)

  仏滅会発表の「連載第3回

 緋色の検索(2)(吉本研作)

  連載第2回

 六つの署名(その12・嵯良樟次)

  ホームズパスティシュ連載も12回目

〇481号(2017年11月12日発行)

 ホームズ事件簿《緋色の研究》の誕生裏秘話1(真下庄作)

  ホームズとワトスンが初登場する迄のコナン=ドイルの作品について考察。

 《青い紅玉》再考(2)(平賀三郎)

  《青いガーネット》の翻訳などの再考の連載第2回目

  ジェイムズ・モーティマー医師をめぐる謎(四)(中尾真理)

   《バスカヴィル家の犬》の搭乗人物や結末についての連載。新説が素晴らしい。

〇482号(2017年12月9日発行)

 《青い紅玉》再考(三)(平賀三郎)

  新設の連載第3回

 緋色の検索(4)(吉本研作)

  モダニズムあるれる連載第4回

 

 

 

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