5月の話題 

 新緑の軽井沢で追分フォーラム 

 日本でホームズ全集を初めて翻訳出版した延原謙氏の別荘があった軽井沢町追分、これを記念して、世界で二番目のホームズ像が立つが、毎年ここで開催される追分フォーラムが、新緑と春の花が咲き乱れる中で5月4日〜5日に行われた。

 先ず前日の5月3日に到着した参加者が、中軽井沢駅近くの料理店「くつかけ」で夕食する前夜祭を行なった。この店の支配人は熱心なホームズファンである。

 第1日は5月4日、ホームズとモリアティがライヘンバッハの滝に落ちた命日にあたるが、ホームズは滝には落ちず、《空き家の冒険》で復活し、モリアティも死体は見つかっておらず、モーティマー医師に転身したのではないかとの説すらあるが、シャーロキアンにとっては一つの記念すべき日には変わりない。

 今回は地元の追分会の協賛を得たことと、当初から地元民や別荘族に開放しているが、「追分フォーラム」の名称であるため、クラブメンバー以外の外部の人が参加して良いかどうかよくわからないとの声があり「名探偵シャーロック・ホームズ講演会」の副題を掲げた。

 講演会は森田由紀子さんの司会進行により平賀三郎さんから前ぶりとして「シャーロック・ホームズの横顔」、鈴木利男さん(校長)による「パジェットのイラストにおける右左の問題」、中尾真理さん「ホームズがワトソンに知らせなかったこと」、佐々木一仁さんの「赤毛連盟再考〜質屋の裏の銀行になぜ金貨が眠っていたか」、眞下庄作さんの「ホームズ最後の事件・裏話」の5コマの充実した講演があり、初参加の地元の方々も熱心に耳を傾けた。

 5月4日夕刻に参加者有志による懇親夕食会が、中軽井沢のペンションで開かれた。挨拶は鈴木校長、乾杯の音頭は地元代表の追分会元事務局長、現監事の那須さんにお願いした。本格的フランス料理の食卓を囲んでの和やかな食事会の中で、鈴木校長がJSHCに入会して本年で40年に達するところから、お祝いとして翠川こかげさんが郷里の和歌山で40年前に漬けた時代物の手づくり梅酒を贈呈し、またお世話になった那須さんには特製ブランデー入りの梅酒を贈呈した。

 食後、追分フォーラムや関西支部仏滅会で何回も「ホームズとワトソンが飲んだウィスキー」に関する研究を発表した見吉時枝さんが用意した、当時のスコッチウィスキー5本の飲み比べ、平賀さん、森田さん、眞下さんが差し入れたバーボン、スコッチ、焼酎も加わってにぎわった。中でも見吉さんから、持参のスコッチ5本の内、美味と思うもの、値段が高いと思うものについてランキングをクイズ形式のアンケートを取られ、お酒を飲まない初参加の井上さんが満点を獲得した。

 第2日は、長谷川明子さん「ホームズ物語とイタリア」、新野英男さん「コカイン評」の講演が行われた。いずれも第1日の講演と共に充実したものであった。

 終了後、有志で近くの行列の出来るそば店「ささくら」で名物のそばと山菜天ぷらに舌鼓を打つ昼食、庚申塚公園でホームズ像との対面があった。その途中でFM軽井沢局から電話取材が入り、指さんと中尾さんが応対した。

 以上はホームズのお勉強と懇親会。続いては有志で軽井沢の社会見学である。カーリングスタジアムに入場し、観覧席から練習風景を見て、軽井沢駅前の喫茶「旦念亭」でコーヒーブレイク。この店は入口にロンドンのベーカー街街道表示が取り付けてあるのが目を引く。続いて国道18号線の碓氷峠までドライブ。カーブの連続で群馬県から長野県に登って来るが、下からカーブに番号を打っており、峠では184番カーブを曲がったところに当たる。続いて旧中山道の碓氷峠へ。上信越国境の展望台と県境の熊野皇大神に参拝した。この神社は県境の群馬県側と長野県側に隣り合って二社が建つ。

 後夜祭として軽井沢駅近くのスペイン料理店「グラナダ軽井沢」でハモンセラーノ(生ハム)を初めスペイン料理とワインを堪能した。ホームズ学、会員相互の親睦、社会見学と充実した3日間を無事終えそれぞれ日常生活に戻った。

 ホームズ先生にもさぞ喜んでいただいていることだろう。

 

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