8月の話題

日経新聞に船場の綿業会館の記事掲載

 

 8月15日付日経新聞夕刊に、大阪・船場の綿業会館を紹介する記事が掲載されている。「時の回廊」の欄で「英仏伊薫る繊維人の城」のタイトルが踊り、外観と英国ジャコビアン様式のタイルタペストリーが壁面を飾る談話室の写真が掲載されている。

記事の 一部を紹介すると「重厚な石造りの外観。歴史と風格を感じさせるが、現代のオフィス街にもとけ込む素朴なたたずまいだ。三休橋筋沿いの玄関も装飾を抑え、落ち着いた印象を与える。だが扉を開いて内に入ると一気に視野が開け、豪勢な内装に圧倒される」とある。

実際に訪れて見ると、内部のデザインは頭上のシャンデリアが玄関ホールの広い空間を照らし出す。大理石を敷き詰めた床、眼前にそびえる左右対称の石段、整った石造アーチから廊下へと導かれる。荘厳さの中に調和を見出すイタリアルネサンス様式でまとめられている。

綿業会館は大阪の繊維産業が大いに繁栄した昭和初期に、繊維産業を中心とする経済人たちの交流の場として建造された。多様な様式を取り入れているのは各国からの賓客に対応することを想定しており、全世界と交易していた当時の船場商人の心意気がうかがえる。写真で紹介されているジャコビアン様式の談話室は3階にある。3階にはまた鏡の間と呼ばれる大きな鏡に由来する会議室やクイーンアン様式の会議室もある。こちらは仏滅会に参加した関西支部会員はすでに観賞している。

 過去に何回かここで仏滅会を開いたのは、代表の平賀三郎さんが関係者を存知あげていたから、仏滅会に先だって見学会の時間も設けた。8月の会場の中央電気倶楽部は、運営委員の真下さんのご尽力、他に幹事のご尽力により中之島の図書館や中央公会堂、神戸のリガッタ&アスレチック倶楽部や御影公会堂、京都の京大会館や時計台記念館といった歴史を伝える文化財の会場で、仏滅会を開催するなど、ロンドンホームズ協会の国会議事堂とまではいかなくても有意義な会場で開催することでは世界のシャーロキアン団体としても遜色のない文化人が集う文化団体として充実した活動を行っている一環でもある。関西支部は十分に国際規格にかなっているようである。

 

 

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