4月の話題
JSHのクラブ設立・運営の精神
早稲田の大隈、慶應の福沢、同志社の新島、今度お札のデザインになる津田塾の津田をはじめ、学校にはそれぞれの建学の精神や教育の理想がある。文化団体や各種の結社についても同様である。
これは組織を一旦解散するなどして改組すれば別であるが、最も尊重されるべきものである。
JSHCについては、設立者の小林司・東山あかねさんが折にふれて語り、又自ら実践されているところからうかがえることであるが、具体敵に要約され、文章化されたものが、1997年8月のJSHC創立20周年記念の第39回JSHC大会に当って寄せられ、大会資料の表紙裏に掲げられている。引用しておこう。
日本シャーロック・ホームズ・クラブ創立20周年
第39回JSHC大会にあたって クラブ主催者 小林 司・東山あかね
記念大会おめであとうございます。
参加者の皆様、準備委員の皆様のご尽力に感謝するとともに、20年目の大会を開く
ことができた喜びを皆様と分かち合いたいと存じます。
「継続は力なり」と申しますが、一口に20年といっても、20年続くというのは稀な
ことです。日本シャーロック・ホームズ・クラブは創立当初から、自由・平等、完全民主
主義の方針を貫いてまいりました。したがって、会には会長も、役員もおかず、支部の設
立や解散、出版、その他の活動も、全く会員の自由で、大会の準備や運営も自主的にして
いただきました。ですから、20年続いて、39回もクラブの大会を開いてきたというの
も、すべて会員の皆様がなさったことです。
私ども二人は、中立の事務局に徹して、事務処理と会誌「ベイカー街通信」の発行だけ
を維持してまいりました。見方によっては、その方針が継続を支えたのかもしれませんが
いずれにしても、会員各自の努力が蓄積されて、今日の大会を迎えることが出来たわけで
す。会員は、大会だけでなしに、その間に大きな業績も挙げてきました。
自由・平等・友愛の象徴ともいうべきシャーロック・ホームズへの愛を通じて、友情の
輪が広まったことの結晶ともいうべきこの記念大会が、稔り多く、喜びと、楽しみに満ち
たものになることを希望して、ご挨拶にかえます。
以上は、単なる大会に当たっての「ご挨拶」ではなく、挨拶にかえてJSHCの設立の理想や運営の基本について説いたものである。
「自由・平等・友愛の象徴ともいうべきシャーロック・ホームズへの愛」の言葉おは、もって銘すべきである。
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