5月の話題

第20回の追分フォーラム開く

 1989年に第1回を開催した「JSHC追分フォーラム」は、途中に休校の年があったため、2010年の本年が第20回の記念すべきフォーラムとなった。

 昨年の8月に、発案者で長年校長を勤めていた兵庫県在住であった松下了平氏が逝去したため、本年から、昨年は校長代理を勤めた栃木県在住の中島粂雄氏が2代目の校長に就任し、折りからのゴールデンウィークを利用し、ようやく桜が開花したばかりの5月3日〜4日に、軽井沢町追分の、旧中山道に面した追分公民館を会場に開催された。

 日本シャーロック・ホームズクラブを立ち上げた小林司・東山あかね両氏は「誰でも入れるクラブ」を目指している。その設立の主旨にそった「開放型の行事」を伝統とする追分フォーラムは、今回も軽井沢町内で発行されているタウン紙「軽井沢ニュース」と「軽井沢新聞」に行事予告記事を掲載した。部分参加も可能としているので、軽井沢町に住む人が6人、軽井沢以外の長野県に住む人が2人出席し、ホームズも軽井沢や長野県でようやく地元に定着してきた様子がうかがえた。ことに、出席者の中に軽井沢観光協会の会長さんの顔が見えたことは特記事項と言える。

 フォーラムは、千葉県在住の松井加奈子さんの司会進行で進められ、第1日目には、まず中島校長の挨拶があり、大阪府在住の真下庄作氏による「ボウ街治安判事裁判所」の研究発表、参加者全員の自己紹介・情報交換、大阪府在住の平賀三郎氏による「ホームズ学よもやま話」、大阪府在住の見吉時枝さんによる松下前校長の追悼特別企画のクイズがあった。

 引き続き宿泊先の民宿あさぎり荘で有志による懇親夕食会があり、二次会として中島校長の別荘に希望者が招待され、ホームズの事件簿に登場する「インペリアル・トカイワイン」の試飲会などに夜の更けるのを忘れた。

 第2日目は、まず新潟県上越市在住の山崎準勝氏による読書会「トカイワインを飲むホームズ、《最後の挨拶》発表の謎」、続いて追分で古書店を開いている斉藤尚宏氏による「追分の古本屋さん」の講演があった。いずれも興味深い内容であった。公民館での行事は以上で終了し、続いて追分宿のそば屋で信州名物のソバの昼食、庚申塚公園のホームズ像との対面、斎藤氏経営の古書店「追分コロニー」に立ち寄り、追分にホームズ像が建立されるきっかけとなった作家、延原謙氏の別荘「ホームズ庵」(現在は他の人が所有)の探訪などを行って解散した。

詳しくは、おって関西支部機関紙「ウエスト・エンド・ジャーナル」に報告される。

 

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